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●心臓血管外科専門医となるための後期臨床研修
医師免許取得後2年間は卒後臨床研修を行い、3年目から12カ月間、成人の心臓血管外科を集中的に行う。この後6カ月間は成人心臓血管外科か小児心臓外 科のどちらかを選択して研修を集中的に行う。この期間、相互のローテーションは可能である。先天性心疾患に対する外科治療は当院心臓病センター内の小児心 臓外科が行っており、小児心臓外科の研修は小児心臓外科で行う。
その後は呼吸器外科、一般外科を12カ月研修してこの間に外科専門医予備試験を受験する。
更に6カ月間、成人心臓血管外科か小児心臓外科のどちらかを選択して研修して、外科専門医の資格を取得する。
外科専門医取得後は、成人心臓血管外科の研修 後プログラムか小児心臓外科シニアレジデントコースを選択して、最短で医師免許取得後7年目終了時には心臓血管外科専門医の資格が取得することができる。
本プログラムは小児の分野も研修できることから外科専門医を取得するための条件を充たしているばかりでなく、一つの施設で心臓外科のほとんどすべての分野 の研修を行うことができる全国的にも優れたプログラムである。
●心臓血管外科専門医要請施設としての当施設のカリキュラムの特徴
当科は埼玉県西部の循環器疾患診療の中核病院として、全国でも最も心臓外科手術数の多い病院の一つとして知られている。埼玉県全域はもちろん、東京都西 部地域、群馬などの近隣県からの紹介も多く、特に急性心筋梗塞や胸・腹部大動脈破裂疾患、動脈の閉塞性疾患の緊急手術症例も数多く紹介され、昼夜を問わず 心臓血管手術が行われている。こうした豊富な臨床経験を通じて、心臓血管外科医としての高い診療能力を身につけることができ、関連病院を含めてバラエ ティーに富んだ後期臨床プログラムが組まれている。
本プログラムの学習目標は、外科専門医、心臓血管外科専門医の資格を取得することであり、日本外科学会および日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、 日本血管外科学会の要求する専門医資格認定のためのリクワイアメントを十二分に満たす研修カリキュラムとなっている。
(1)外科学会専門医
(2)心臓血管外科専門医
(3)循環器専門医
大学院は2年間の初期研修終了後に入学することが可能で、学位取得をめざす。特に研究活動が好きな若手学徒は心臓外科大学院に奮って入学して欲しい。ま た、一般の心臓血管手術のみならず、人工心臓植え込みや大血管疾患についてはステントグラフト治療など現時点で世界トップクラスの臨床研究が行われおり、 国内はおろか海外にもその名はよく知られている。
将来教職をめざす人は是非入学して欲しい。
一般目標(GIO)
外科専門医およびサブスペシャリティーとしての心臓血管外科専門医の資格を取得することはもちろん、通常の心臓外科手術を自ら執刀できる心臓血管外科医をめざして各種心臓血管疾患の診断及び手術治療を学習する。
研修内容
(1)待機的心臓手術の術前診断の確立・手術準備ができるようになる。
(2)心臓血管外科手術の助手(第一助手、第二助手)が務められ、胸骨正中切開ならびに閉胸法、冠動脈バイパス手術に使用する大伏在静脈グラフトの採取法、末梢血管手術を術者として指導者なしで実施できるようになる。
(3)体外循環法の理論と実際を学び、自ら術者として体外循環を設定できるようになるとともに心房中隔欠損症などの比較的単純な心臓手術を執刀できるようになる。
(4)心停止を含む心原性ショック症例に対する心肺蘇生法に習熟するとともにIABP(大動脈バルーンパンピング法)やPCPS(経皮的心肺補助法)などを救急の現場でセットアップできるようになる。
(5)看護師・臨床工学士(ME部門)・理学療法士とチームワークを組み、心臓血管外科術後ICU管理から一般病棟での手術後リハビリテーション、退院までの患者管理ができるようになる。
(6)心臓血管外科術後の合併症(脳卒中、呼吸器合併症、不整脈を含めた心不全、急性腎不全、下肢虚血、消化管出血、感染症など)に対して、脳神経外科医・神経内科医・腎臓内科医・呼吸器内科医、消化器内科医、感染症内科医などとチームワークを組み集学的医療が実施できる。